法律行政学科橋爪ゼミナールが会津若松でゼミナール合宿を実施しました
ゼミナール合宿や研修旅行のような企画をどのように実施するかはゼミナールによって異なります。すでに山梨先生や吉田先生、森本先生のゼミ企画もニュースになっていますが、私のゼミナールでは「ディベート合宿」を実施しています(ディベートについては過去の学科ニュース「法律行政学科教員に聞く?橋爪英輔助教?後編?」をご参照ください)。
この合宿は普段別々にゼミをしている3年生と2年生の合同で実施します。1日目はまだディベートを経験したことがない2年生に対してディベートのルール説明を兼ねた模擬ディベートを行います。その後、私が2年生に対して問題発表を行い、2日目の午前中までチームで検討を行います。そして2日目の午後に実際にディベートを行い、3年生が進行役(裁判長)と審判(裁判員)をつとめます。
模擬ディベート中の様子
模擬ディベートでは「校則と自由(交際禁止?政治活動の禁止と生徒への懲戒)」をテーマにした問題で、単純化すると以下のような事例です(実際にはロースクールの試験レベルにしています)。
ある(架空の)学校の校則で学内交際を禁止していましたが、タレント活動をしていた生徒同士で交際が発覚し、校長から処分を受けてしまい最終的に退学処分となってしまいました。その生徒の友達が処分に抗議するための運動をはじめたところ、無届の校内政治活動を禁止する校則に違反してこちらも懲戒を受けることになってしまいました。これらの処分は憲法上問題があるでしょうか。
2年生のディベートです。
今回は3名のジャッジ(奥)により厳密採点を行いました。
こちらは憲法21条の「集会の自由」についての有名な憲法判例を少し変えた事例です。憲法の立論をどのようにするかは、ゼミナールや憲法Ⅱという授業でも教えますが、ざっくりと知りたい方は、フジテレビ系列ドラマ『女神の教室』第6話の藍井先生の話を参照してください(笑)。
ちなみにこの問題は(私のゼミでは法曹志望もいますが)行政系公務員のような法曹ではない進路を目指す人も重要な問題です。市民の自由と公共の安全のバランスをとることは行政の役割です。法学の思考の一つに比較衡量や利益衡量というものがあり、ざっくりといえば、ある措置をしたときに得られる利益と失われる利益を天秤にかけてバランスをとらなければならないという考えです。ディベートはまさにこういった天秤の測り方が妥当かどうかの攻防も行います。立法論や政策論でも重要な考え方です。
2日目の午前では、3年生と論文講読会を行い、4年生で執筆する卒論の長さと同じくらいの論文を素材にして、論文の校正や文章の表現方法をみつつ、憲法、民法、刑法、行政法、刑事訴訟法といった様々な法学の復習を行いました。その後、3年生には2年生へのディベートのアドバイスをしてもらいました。
午後はいよいよ2年生のディベートです。どちらも初めてにしては立論がうまくできていたと思います。ただ、反対尋問は1人5分という時間をうまく活用できずに終わった人が多かったです。ディベートで重要なのは「質問力」ですが、これは3年生の春セメスターでじっくりと身に着けていきます。
ディベート問題の解説
宴会の様子
なお、3日目は鶴ヶ城等の施設を見学し、歴史の勉強をしました。