経営学の魅力ってなんですか③-文堂弘之教授(財務?会計)にききました
高校生の方にはなじみのない方も多い「経営学」の魅力について、経営学科の先生に語ってもらう「経営学の魅力って何ですか」シリーズ、第3弾は財務?会計分野の「財務管理論」「金融概論」「地域金融システム論」などを担当する文堂弘之教授です。
財務?会計分野の研究者である文堂先生に、この分野との出会いと面白さについて伺いました。
財務?会計分野の研究者である文堂先生に、この分野との出会いと面白さについて伺いました。
最大の魅力!が最大の“落とし穴”にも!?-M&Aの「シナジー効果」の謎
? 文堂先生のご研究はどんなことですか。
M&Aを研究しています。
M&Aとは、Merger(合併)とAcquisition(買収)の頭文字で、企業同士の合併や買収のことです。
M&Aを行うと、2つの会社が一体化します。では、なぜそんなことを行うのでしょうか?
それは、「シナジー効果」が生み出せるからです。
シナジー効果とは、相乗効果のことで、わかりやすく言えば、“2+2=5”となる効果のことです。
別々の企業のままでは生み出せなかった新たな価値が、M&Aによって創り出すことができるのがM&Aの最大の魅力です。
ところが、「シナジー効果」は、M&Aの最大の魅力であると同時に、最大の“落とし穴”でもあるんです。シナジー効果を得ようとしてM&Aを行うのですが、実際には想定していた相乗効果が生み出せないことも多いのです。
なぜそのようなことが起こるのか?これが、私がM&Aに興味をもち、20年以上研究を続けている動機です。
M&Aとは、Merger(合併)とAcquisition(買収)の頭文字で、企業同士の合併や買収のことです。
M&Aを行うと、2つの会社が一体化します。では、なぜそんなことを行うのでしょうか?
それは、「シナジー効果」が生み出せるからです。
シナジー効果とは、相乗効果のことで、わかりやすく言えば、“2+2=5”となる効果のことです。
別々の企業のままでは生み出せなかった新たな価値が、M&Aによって創り出すことができるのがM&Aの最大の魅力です。
ところが、「シナジー効果」は、M&Aの最大の魅力であると同時に、最大の“落とし穴”でもあるんです。シナジー効果を得ようとしてM&Aを行うのですが、実際には想定していた相乗効果が生み出せないことも多いのです。
なぜそのようなことが起こるのか?これが、私がM&Aに興味をもち、20年以上研究を続けている動機です。
チームで挑んで成果を出す!企業での仕事に憧れて
? 先生と経営学の出会いはどんなかんじだったんですか。
私が経営学に興味を持ったきっかけは、高校時代に見たテレビのドキュメンタリー番組なんです。
その番組では、ある企業で新商品が開発されるまでの開発チームの奮闘ぶりを密着取材していました。
その内容は、少人数の開発チームが、これまでどこも作ったことのない商品を考案し、取引先と交渉しながら何度も試作品を作り、最終的に役員に“合格”をもらって発売し、大ヒットしたというものでした。
これを観て、私は「企業で働く人は、こんなにもやりがいのある仕事をしているのか!」とワクワクして、ぜひ自分も将来こんな風に、チームのみんなと大きな目標に向かって力を合わせ、結果をみんなと喜び合いたい!と思いました。
そのためには、様々な知識が必要だと思って、経営学を学ぶことにしました。
その番組では、ある企業で新商品が開発されるまでの開発チームの奮闘ぶりを密着取材していました。
その内容は、少人数の開発チームが、これまでどこも作ったことのない商品を考案し、取引先と交渉しながら何度も試作品を作り、最終的に役員に“合格”をもらって発売し、大ヒットしたというものでした。
これを観て、私は「企業で働く人は、こんなにもやりがいのある仕事をしているのか!」とワクワクして、ぜひ自分も将来こんな風に、チームのみんなと大きな目標に向かって力を合わせ、結果をみんなと喜び合いたい!と思いました。
そのためには、様々な知識が必要だと思って、経営学を学ぶことにしました。
「身近」!で「具体的」!で「実践的」!が魅力な経営学
? 文堂先生が考える経営学の魅力?面白さはどういうところでしょうか。
1点目は、「身近」な学問ということです。
経営学が扱うのは、現実の企業や商品、サービスです。
そのため、セブンイレブンやローソンなどのコンビニ、ガストやサイゼリヤなどのファミレス、マクドナルドやモスバーガーなどのファストフードなどのように、普段からよく利用している企業が登場します。
経営学を学ぶと、これらの企業は、どのような考えや戦略をもってビジネスを展開しているのかを理解できるようになります。
すると、普段何気なく見ているときには考えもしなかった、その商品や企業の“裏側”がわかり、経済や社会の仕組みをリアルに学ぶことができるのです。
2点目は、「具体的」な学問ということです。
経営学の理論は、現実離れした抽象的なものではなく、現実の社会で企業などが活用することを想定したものが多いのです。
ここが、経済学と異なる点です。
経済学と経営学は、見る対象は似ているのですが、見方が異なります。
たとえば、商品を買う人のことをどのようにとらえるか。
経済学では「消費者」と一言でまとめてしまいます。それは、経済学が“国”などの大きな括りで考えるからです。しかし経営学では、「20代で音楽が好きな女性」「週末に出かけることが多い4人家族」など、かなり具体的な客層まで想定したりします。
なぜなら、企業といっても多種多様なので、それぞれに合う消費者も異なるからです。
経営学の理論は、具体的な人やモノをイメージできるものが多く、奥深さがありつつも、現実感覚をもちやすいのです。
3点目は、「実践できる」学問ということです。
みなさんは、大学の勉強は実際の生活には役に立たないのでは?と思っていませんか。
少なくとも経営学は、全く違います。多くの人が実践できる学問です。
おそらく経営学科に入学した人は、1年もすれば、身の回りにある商品やCM、店舗が何を狙って作られたのかが自然に見えてくるでしょう。
「あ、このCMは、消費者行動論で学んだ〇〇を使っているな」、「この商品は、経営学概論で学んだ〇〇戦略を行ったものだな」などと考えられるようになるはずです。
さらに、たとえばサークルの中で「やる気のない人がやる気をだしてチームに協力するようにするにはどうしたらよいか?」とか、アルバイト先で「売れない商品を売れるようにするにはどうしたらよいか?」という課題に直面したときでも、授業で学んだ理論や知識を使って合理的な解決策を自分で導き出し、実践することができるでしょう。
学んだ知識が単に頭の中で終わるのではなく、実生活でも効果や意義を感じることができるのが、経営学の大きな魅力といえます。
経営学が扱うのは、現実の企業や商品、サービスです。
そのため、セブンイレブンやローソンなどのコンビニ、ガストやサイゼリヤなどのファミレス、マクドナルドやモスバーガーなどのファストフードなどのように、普段からよく利用している企業が登場します。
経営学を学ぶと、これらの企業は、どのような考えや戦略をもってビジネスを展開しているのかを理解できるようになります。
すると、普段何気なく見ているときには考えもしなかった、その商品や企業の“裏側”がわかり、経済や社会の仕組みをリアルに学ぶことができるのです。
2点目は、「具体的」な学問ということです。
経営学の理論は、現実離れした抽象的なものではなく、現実の社会で企業などが活用することを想定したものが多いのです。
ここが、経済学と異なる点です。
経済学と経営学は、見る対象は似ているのですが、見方が異なります。
たとえば、商品を買う人のことをどのようにとらえるか。
経済学では「消費者」と一言でまとめてしまいます。それは、経済学が“国”などの大きな括りで考えるからです。しかし経営学では、「20代で音楽が好きな女性」「週末に出かけることが多い4人家族」など、かなり具体的な客層まで想定したりします。
なぜなら、企業といっても多種多様なので、それぞれに合う消費者も異なるからです。
経営学の理論は、具体的な人やモノをイメージできるものが多く、奥深さがありつつも、現実感覚をもちやすいのです。
3点目は、「実践できる」学問ということです。
みなさんは、大学の勉強は実際の生活には役に立たないのでは?と思っていませんか。
少なくとも経営学は、全く違います。多くの人が実践できる学問です。
おそらく経営学科に入学した人は、1年もすれば、身の回りにある商品やCM、店舗が何を狙って作られたのかが自然に見えてくるでしょう。
「あ、このCMは、消費者行動論で学んだ〇〇を使っているな」、「この商品は、経営学概論で学んだ〇〇戦略を行ったものだな」などと考えられるようになるはずです。
さらに、たとえばサークルの中で「やる気のない人がやる気をだしてチームに協力するようにするにはどうしたらよいか?」とか、アルバイト先で「売れない商品を売れるようにするにはどうしたらよいか?」という課題に直面したときでも、授業で学んだ理論や知識を使って合理的な解決策を自分で導き出し、実践することができるでしょう。
学んだ知識が単に頭の中で終わるのではなく、実生活でも効果や意義を感じることができるのが、経営学の大きな魅力といえます。
文堂先生は「経営学概論」「財務管理論」「金融概論」「地域金融システム論」などの科目を担当しています。オープンキャンパスで模擬授業も担当予定です。ぜひ、直接、話しに来てください。