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心理臨床センターからのお知らせ

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全国十大赌博官网心理臨床センター主催 第31回公開講演会を開催しました


子どものそだちとトラウマケア ~まわりの大人ができる心のケア~
全国十大赌博官网心理臨床センター主催の第31回公開講演会が、11月30日に開催されました。講師としてお招きしたのは、児童心理学医で公認心理師の竹内伸先生。「子どものそだちとトラウマケア~まわりの大人ができる心のケア~」というテーマで、トラウマ症状のある子どもとの関わり方や、癒されやすくなるために日頃から大人ができることなどを講演していただきました。

トラウマとは心理的外傷のことで、虐待や災害による恐怖体験の記憶です。その記憶の再体験に関連して起こる不安状態が、現在の精神活動に阻害的に働くPTSDを引き起こす原因のひとつ。フラッシュバックを伴う症状があり、健康的な日常生活を送るための障害になります。幼少期の逆境的体験は、身体的な健康に対する影響も指摘されていて、心疾患や脳卒中、糖尿病などの発生率も高くなる傾向にあり、その結果、早期死亡に至るという傾向も指摘もされています。さらに、脳に対する影響も医学的に明らかになっていると竹内先生は言います。脳の虐待内容に関わる部位の体積が萎縮していたり、脳の神経ネットワークが正常に働かなくなっているのです。 

では、トラウマのある子どもとどのように接する必要があるのでしょうか。それは恐怖体験が起こった場所から逃げて安全な場所にたどり着き、怖さを振り返って感じるというプロセスによって、怖がることを完了させること。安心して恐怖体験を振り返ることのできる状況を設定することが大切です。

子供の感情に寄り添い、「怖かったよね」「びっくりしたよね」と共感し、「もう終わったよ」とか「忘れなさい」などとは言わず「思い出しちゃうね」「つらいね」と肯定することが重要です。また、つらい出来事が自分の性だと思い込む「自責」の感情に対するケアも重要だと竹内先生は言います。

トラウマのある子どもに「安全?安心」な環境の中で恐怖体験を振り返る場を提供すること、子どもが感じた恐怖を受け入れ、安全な環境で思い返すことで、過去の出来事にしていくことがトラウマが癒されるプロセスです。

虐待だけでなく、自然災害が多発し心理的に傷を負った子供たちが増加する傾向にあります。その傷を癒し健やかな日常を取り戻すためのケアはどうすべきか。その手掛かりとなる、とても貴重な講演となりました。