G.パイクとD.セルビーは、グローバル教育を代表する研究者であり、また優れた教育実践家でもあります。 英国の「ワールド?スタディーズ」の研究開発にかかわり、『地球市民を育む教育』(明石書店)の著者としても知られています。 ユニセフやユネスコのコンサルタントを務め、世界中の国々(20カ国以上の国や地域)で、セミナーやワークショップを開催してきました。 世界中の教師と真摯に語りあいながら、教師と共に、カリキュラム開発を続けてきた類まれな研究者であるといってよいでしょう。 『In the Global Classroom』は、その2人によるカリキュラム研究の1つの到達点を示す著作です。 グローバル教育を実践する教師たちの英知を結集した、全2巻500頁以上にのぼる大著です。 日本語版の本書は、必須の理論部分と約半数のアクティビティを厳選して編集しました。 本書の特徴としては、次のようなものがあげられます。
環境、開発、人権、平和はもちろん、健康、テクノロジー、マスメディアなど幅広いテーマを扱うと同時に、各テーマ間のつながりを重視して編成されています。 個別テーマに偏ることなく、自由な発想から、つながりを考えていく授業に適しています。
実践の場で効果的な手法をバランスよく紹介しています。世界中の教師が試行錯誤して作り上げた授業方法は、すべての教科とテーマ学習に応用可能です。 どのアクティビティからも、新しい授業方法へのヒントを得られるはずです。
各アクティビティには一応目安となる対象が示されていますが、年齢を問わず実践できるアクティビティを中心に選定してあります。 大学?大学院の授業やコミュニティでの成人学習はもちろん、教師間の学習会など、あらゆる場面で利用できます。
テーマ別にキーワードを用いた解説があり、各テーマの主題や議論のポイントを的確に把握することができます。 また「対照表」を利用して、キーワードに対応したアクティビティを実践することもできます。
本書には、コピー可能な教材用プリントが数多く含まれていますが、日本での学習にも対応できるように改訂してあります。 意味のとりにくいカタカナ語には巻末にグローバル教育用語集をつけ解説してあります。